がんは一生のうちに2人に1人が罹患する日常的な病気です。様々ながんに対する治療法が開発されてきた一方で、手術等のがん治療に伴う生活機能の障害や苦痛症状への対策はいまだ十分とはいえません。近年、それらの障害や症状に対するリハビリテーションの有効性が臨床研究により明らかになってきました。がん診断後の運動が術後回復を促進し、再発率を低下させ、生存率を向上させる可能性があることもわかってきており、NHK World Japanの番組Medical Frontierでも取り上げられました。しかしながら、がん患者へのリハビリテーションは、入院中には医療保険の適応となりますが、退院後の外来では医療保険が適応されず、リハビリテーションを継続するうえで、大きな障害となっています。
1) | 外来における、がんリハビリテーションプログラムが確立していないこと |
2) | 外来がんリハビリテーションの効果に関するエビデンスの不足 |
3) | 外来がんリハビリテーションの必要性の認識不足 |
これらを解決するためには、質の高い臨床研究を行い、外来がんリハビリテーションの効果を検証するとともに、外来がんリハビリテーションプログラムを開発し、全国へ普及・啓発をしていくことが必要です。AMED 革新的がん医療実用化研究事業や厚生労働省科学研究費用補助金 がん政策研究事業等では、外来がんリハビリテーションに関する研究プロジェクトが実施されており、その成果が期待されています。
この公開講座では、外来がんリハビリテーションに関する臨床研究プロジェクトを実施されている研究者の方々の講演、がん体験者の発言を通じて、がんリハビリテーションを入院から在宅(外来・地域)へいかに拡げてゆくべきかを検討する場として企画しました。
どなたでもご参加いただけますので、ぜひお気軽にご参加ください。
開催日時 | 2025年 3月 29日(土)13:30~16:00 |
開催形式 | オンライン開催(ZoomウェビナーによるWEBライブ配信) |
対 象 | がんのリハビリテーションに関心のある方すべて (患者/家族・医療従事者・介護従事者・研究者・一般・学生ほか) |
参加費 | 無 料 |
主 催 | AMED革新的がん医療実用化研究事業「食道癌術後患者を対象とした外来がんリハビリテーションプログラムの開発に関する研究」研究班 |
後 援 | 厚生労働科学研究費補助金 がん政策研究事業「がんのリハビリテーション、およびリンパ浮腫診療の一層の推進に資する研究」研究班 |
『がんリハビリテーションの現状と今後の展開
~運動はがん生存の鍵~』
[講師]辻 哲也(慶應義塾大学医学部 リハビリテーション医学教室)
<テーマ>
『がんリハビリテーションプログラムの開発状況について』
① 『食道がん術後の外来リハビリテーションプログラム』
[講師]佐藤 弘(埼玉医科大学国際医療センター 消化器外科)
② 『新しい術前がんリハビリテーションプログラム:Neo-prehabilitation』
[講師]原田 剛志(国立がん研究センター東病院リハビリテーション科)
③ 『高齢がん患者の運動プログラム』
[講師]田沼 明(順天堂大学医学部附属静岡病院 リハビリテーション科)
④ 『抗がん剤治療中は動かなくていいの?
治療と上手に付き合うためのリハビリテーション』
[講師]勝島 詩恵(関西医科大学 呼吸器腫瘍内科)
⑤ 『実態調査からみた本邦の外来がんリハビリテーション』
[講師]福島 卓矢(関西医科大学 リハビリテーション学部 理学療法学科)
[講師]広瀬 眞奈美
■■事前参加申込み必須です■■
以下の事前参加申込フォームより、必要事項をご記入のうえ、お申込みください。
1・医療者用
■ 参加申込フォーム ■
https://forms.gle/ajVuC6RMGymepqzt9
2・一般の方用
■ 参加申込フォーム ■
https://forms.gle/dekoiN4XCHY3caKBA
[ 対 象 ]
がんのリハビリテーションに関心のある方すべて
患者さん/ご家族、医療・介護従事者、研究者、一般、学生 他
[受講募集期間]
*本会Zoomアクセス方法につきましては、参加申込後、追って別途ご案内させていただきます
以下、本会運営事務局までメールにてご連絡ください。
■運営事務局■
慶應義塾大学医学部 リハビリテーション医学教室
本会連絡先E-Mail|jascc.cancer.reha★gmail.com
※「★」を「@」に変更してお送りください